福岡県のダム歩き

5)ます淵ダム6)頂吉ダム

北九州市にあるダムを攻めている。今日はわが家のそばにある福智山の向こう側にある「ます淵ダム」へ行くことにした。車で福智山を左回りに田川市郡を経て香春町を突っ切り、国道321号から山間へ入り、ダムサイトへ至る。前回の畑ダムを経てここへ来る道もあるのだが、このルートを選んだのは後述の理由がある。

堰堤の手前の駐車場に車を置き、少し歩いて堰堤を渡る。このあたりは、例の福智山登山の、北九州市民の登山口としてつとに有名である。今日もかなりの登山者がいるようで、車が多い。

今日は左回り。堰堤を進み、登山ルートからすぐ分かれて趣のある赤い吊り橋を渡る。なぜか犬を連れた歩行者が多いのがこのルートの特徴なのだ。田川に住むかっての職場の同僚がこのダム湖の愛好家で、愛犬を連れてよくこのルートを回ったと聞いていた。今年の春になる前に、彼は蜘蛛膜出血で倒れ、寝たきりになっている。私は彼がいつも通ったルートでこのダムを初体験したかったというわけだ。橋の近辺で多かった人々は、しばらく歩くといなくなった。全体を周回するひとは多くないらしい。おかげで自然の静寂を満喫できた。友人もこういったものを好んだのではないだろうか。このダムの完成は1973年。木々の豊かな繁りが行路をアーケードのように覆い、ダム湖の見通しは良くないけれど、近郊にこんな散歩道を選べる北九州市民は幸せだと思う。

 

 

 

 

 

最後のストレッチ近く、狭くなったダム湖に予期しなかったコンクリートの堰堤が現れた。ここを渡って出発点へ戻ることにする。サイクリングコースもここに設定されている。しかし、この堰堤は両方に水があり、一見不自然なものだ。あとで調べると、今のます淵ダム(総貯水量1360万立方m)が築かれるずっと以前に、旧門司市が水道用水の確保のために造ったダム(頂吉<かぐめよし>ダム)らしい。立派なダムであるが、当面何の役目もなしていないのでダム(副ダム)としては登録されていないということのようだった。残念。

 

全周回5800歩だった。

 

戻りは畑ダムへの道を選んだ。ファサードの眺めが楽しめる公園へ乗り入れ、愛車とのツーショット。堤高60m、堤頂長さ205.5mの見事な姿にさすがのこペンも圧倒された。


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