福岡県のダム歩き

 

26)釜底ダム

最近また気候が良くなったので、宮若市にある釜底ダムを目指した。

正式名称は釜底溜池、見るからに面白そうな名前だったので興味があった。例によって九州高速道路に乗って八幡インターから若宮インターまで一区間、この一区間は結構長いので、途中に新しいインターが建設されている。近々オープンされることになっている。ほとんど完成されているのを右手に見ながら業務車両をごぼう抜き、あっという間についてしまう。¥300、は安い。

  

実はこの釜底溜池はこの高速道路直近に沿っている。もっとも地面深く掘りこまれた道路からは見えない。インターからすぐ左折、地図によれば池を巻くように走る道路を車で戻るのだけれど何も兆候がない。行き過ぎたようで更に左折して回り込む。このあたりは広大なトヨタ九州の工場内であり、更に中部から引っ越してきたトヨタ系の新しい工場がひしめいている。なお道づくりが盛んなのは今時の日本としては珍しいのだろう。ようやくダムらしい場所にたどり着く。堰堤は幅広く、かっては見事なものだったのだろう。周囲の自然林はまだ残っているけれど、今は池自体が干上がっており、文字通り釜底といった形状だけれど、この池は2005年の写真で既に水がなかったから、それよりも以前に存在理由を失っていたのだろう。高速道路に足元を削り取られたときだろうか、それとも周囲が工場用地として整備されたときだろうか。

 

ともかく車を堰堤上に置いて右周りに一周する。濃い竹林や雑木林でよほど近寄っても池の中は見通せない。更に半周を過ぎた戻りは高速道路にさえぎられて池へは近寄れもしなかった。ともかく一周(約3000歩)して高い石碑の存在に気がついた。

既に役目を終えた池とダムは早々に形を失う運命なのだろう。その執行人になるだろう土木機械が動き出している。現場責任者の人に聞いてみたが要領を得なかった。

(堤高20m、堤頂長135m、総貯水量21,4万立方m)1937年施工

 

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