福岡県のダム歩き

46)日向神ダム 47)松瀬ダム 

しばらくダムから離れていた。再開するなら5月に大分へ行った帰りに鯛生金山に寄り、その帰りに見そびれた「日向神ダム」に行くことに決めていた。このダムは大きさも最大級だが、遠いことでも一番だ。しかしひゅうがみダムという神秘的な名前が気に入っていたし、久しぶりのダムらしいダムが見れるという期待があった。

飯塚から冷水トンネルを抜け、T交差する国道3号線へ入って九州道へ上がり、久留米を抜けて広川ICで降りる。あとはまた3号線の混雑を辛抱して442号線へ入り、八女、黒木町から矢部村の山中へわけ入っていく。ほぼ100Km、2,5時間の道のり。長大なダム湖は国道に沿って見れるが、肝心のダム本体(提体)は巨岩に隠されていて、分岐した道からトンネルを抜けるまでは見られない。ここに日向神ダムの神秘性もあるということだろう。 国道422号線から見える岩壁。この後ろにダムがある。

 ダム天端

  天端より下流を望む

 ダム前部より 下流から迂回する。

 

堤高は79.5m、堤頂は146m、総貯水量は27.9M立方m、県では1,2を争う大きなダム湖にしてはダム本体がさほどでもないように見えるのはサイトで左右に絞られるように迫った急峻な渓谷とそのしっかりした岩壁の構造のおかげだろう。しかし提高そのものはやはり県下のダムではトップ級だ。ダム下流から提体を見上げても高さの方が幅よりも大きいように見えるほどだ。コンクリートが少なくて済んだに違いない。エコなダムだ。

車でダムの天端を通過して対岸をゆっくり進む。トンネルが多い。ほとんど対向不可の一車線の狭い道をしばらく走ると景観が開け、赤いアーチ橋に至る。橋を渡ってダム湖を周回するか、それとも直進して奥日向神へ行くか、思案のしどころだ。もちろん、初めてのものには奥日向神の奇蹟のような岩壁群を見ない手はない。最初私は徒歩でダム湖を回るつもりでアーチ橋を渡ったが、ダム湖の全周を回りきれず、途中にある吊り橋をショートした。それでも5000歩以上はあった。数日後に奥日向神を見に再度おとづれたのだけれど、下流の松瀬ダム近辺と日向神峡のあたりも十分に回りきれなかった。また来ようと思う。

日向神ダムはそういうわけで提体は主役ではなく、見るべきものはそのスケールの大きな自然の景観、大きなダム湖、そして奥日向神の奇岩群、更にダム下流より松瀬ダムへ至る日向神峡の景観などである。ここにはキャンプサイトもいくつもあるが、私が来た時にはひと組の来客を見ただけだった。

 

 

春にはソメイヨシノが湖畔に千本咲くというが、もっと知られてもいい観光スポットだ。

 松瀬ダム 

日向神峡 松瀬ダム湖

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